nn 【昇進 昇格】部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書| 出口治明 |本

【昇進 昇格】部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書| 出口治明 |本

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こんにちは、おしごと雑伎団です。
このブログは、就職、転職、サイドビジネスからスキルアップ。余暇、ライフ・ワーク・バランス。企業の人材採用の周辺などなど、仕事に関わる情報を発信し、人生を「豊かに」、そして「たくましく」生き抜くためのライフハックブログです。

こんにちは!おしごと雑伎団 団長 紅紫 藍です!
今回は、ヌーディ専務の本棚からオススメの本をご紹介します。
現在は立命館アジア太平洋大学学長で、元ライフネット生命代表取締役会長兼CEOの出口治明さんの著書『部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 「プレイングマネージャー」になってはいけない』です。
サブタイトルを含むと、長い本のタイトルが示す通り、部下を持つ上司のための教科書と言っていい本ですが、出口さんの日本や日本企業に対するメッセージが込められているように感じられる一冊です。

本記事の内容

上司になったら、部下に「任せるしくみ」をつくりなさい



読書家でもある出口さんが書かれているからでしょうか、とても分かりやすく書かれているので、すいすいと読めます。
しかし、その内容は深く、マネジメントで迷いが出たり、部下にヒントを与えたり、部下を指導する前など、何度も手にとっては読み返している一冊です。

本のタイトル通り、部下を持ったら読むべき本

更にお勧めしたいのは、「部下を持つ前」つまり、上司やリーダーになる前に手にとって欲しい本でもあります。
出口さんは「どんな部下も信頼して、仕事を任せる」ことこそ、リーダー(上司、マネージャー)の要諦」であると言い、『「マネジメント」とは突き詰めると「人を使うこと」です。いま、どの方向に風が吹いているか、社会がどの方向に変化しているかを見極め、変化に適した人材に「任せる」ことが、マネジメントの本質です。』と言い切ります。

この本は

1章 上司になったら「任せるしくみ」をつくりなさい
2章 デキるリーダーは常に「いい任せ」をしている
3章 「プレイング・マネージャー」になってはいけない
4章 この上司力で「チームの実力」を一気に上げる
5章 「時間を増やす」「成果を増やす」人材マネジメント

以上の全5章で構成されています。

今回、この本の中で特にご紹介をしたいのは、
1章 上司になったら「任せるしくみ」つくりなさい『いい上司の一歩 − マネジメント能力の限界を知る』です。

上司になったら「任せるしくみ」つくりなさい

出口さんは、細かく指導できるのは「部下2〜3人まで」と言います。
なぜなら「人間(上司)の能力は、それほど高くない」。このことが分かっていないとチームは機能しないと看破します。

「5人以上の部下の箸の上げ下ろしまで口を出せている」という上司は、周囲に「茶坊主(権威者におもねる人)」ばかりが集まる歪んだ組織となり、組織の健全性を保てていない可能性が高い。なぜならば、部下から上がってくる報告」は「上司が気に入るような報告(ゴマすりやお世辞)」ばかりになり、正しい判断が出来なくなるからだ。と警告を発しています。

出口さんが日本生命時代、部下の数が1人、2人、3人、4人、5人と増えていくうちに「ひとりづつきちんと指導するには時間が足りない。(中薬)これは何とかせなアカンな」と考えるようになり、「部下を細かく指導するのはやめよう」と決め、「広く浅く、10人を均等に見る」ように接し方を変えたそうです。

そして、多くの部下を持つなら部下に権限を与えて「仕事のプロセスには細かく首を突っ込まない」ようにし「仕事を任せるしかない」と出口さんは言います。

多くの部下を統率するしくみ

出口さんが、事例にあげたのは、モンゴル帝国の第5代皇帝のクビライです。
彼が率いるモンゴル軍が「最強の軍事組織」になり得たのは、各隊の隊長に兵士の統率を任せたことを例にあげ、クビライを史上最も有能なリーダーの一人だと言います。

1万人の軍勢を率いる「1万人隊長」といえど、1万人の兵士を一人ひとり細かく見る能力は当然ありません。

では、どうしたかというと、

1万人隊長は10人の1,000人隊長を部下に持ち、部隊の指揮を任せる
1,000人隊長は、10人の100人隊長を部下に持ち、部隊の指揮を任せる
100人隊長は、10人の10人隊長をを部下に持ち、部隊の指揮を任せる
10人の10人隊長は、10人の兵士を部下に持つ。

つまり下図のような組織としたのです。
https://zatsugidan.com/wp-content/uploads/2019/12/c31baec4aa7fb61c0f5e5854a74a0f06.png

ポイントは、どの隊長も管理している部下の数は「10人」であり、「各隊長に権限を与えた」からこそ、モンゴル軍は1万人の兵士を楽々と統率できたというのです。

その上で「100人分の成果を上げるために、100人に仕事を任せる」上で、重要なこととして、「会社はもっと儲けなければならない」と言います。

「仕事を任せる」ことが組織や会社を強くする

https://zatsugidan.com/wp-content/uploads/2019/12/olga-guryanova-ft7vJxwl2RY-unsplash.jpg

出口さんは、「会社はもっと儲けなければならない」と言い、次のように述べています。

「仕事を任せる」ことは、ビジネスを成長させるためにも、お金を稼ぐためにも非常に大切なことです。私は、自分のことを、あえて「成長至上論者」だと名乗っています(むしろ為悪者として、ですが)。
したがって、次のような論調には、反対です。」

「GDPを追い求めるのはやめて、人間らしい生活をしよう」「経済的な豊かさよりも、心の豊かさを大切にしよう」「量を増やすより、質の高い暮らしをしよう」「国富論ではなく、幸福論を語ろう」

私は「企業はもっとお金を稼ぐべき」だと考えています。
その理由は、明白です。稼ぎ続けなければ借金がかさみ、「いまの生活レベル」さえ、維持できないからです。

出口さんは、高齢化が進む中の「医療・年金」問題を例に年々増え続ける「医療・年金」にかかる費用について、「新たな収入がなければ、会社(国)はどんどん貧しくなっていく」。だから、企業はもっと強くなり「経済的な豊かさ」をないがしろにしてはいけないと言います。

では、どうやって企業を強くするのでしょう。

出口さんは「任せるしくみ」が強い会社、強い組織をつくると言います。

「自分ひとりで100人分の成果を上げることなどできない。100人分の成果を上げるためには、100人の社員に仕事を任せるしかありません」そしてこれこそが「組織を強くする」「会社を強くする」要諦だと出口さんは言います。

「任せるしくみ」の具体論については、本書を読んでいただきたいのですが、最後に出口さんは、「どうして、日本企業は弱くなったのか」ー その原因を踏まえながら「任せるしくみ」の大切さについて検証もしています。

任せることが部下を育てる

「任せるしくみ」の具体論については、本書を読んでいただきたいのですが、最後に出口さんは、「どうして、日本企業は弱くなったのか」ー その原因を踏まえながら「任せるしくみ」の大切さについて検証もしています。

・戦後日本の経済的復興は特殊要因(為替レート1ドル360円)→「変化を一切考えなくても良い」→「ラクできた」「頭を使わなくても良かった」
・高度経済成長→「余計なことを考えず黙って働く」→会社員の所得のアップ 
・人手不足→「青田買い」(新卒一括採用)、「年功序列の賃金体系」、「終身雇用」
・「歳を取った社員の中で、それなりに優秀な人」「ゴマをするのがうまい人」が社長や役員のポストにつく

これらが、日本企業を弱くした一因であると出口さんは言います。
その上で、本書では、具体的な仕事の任せ方を教えてくれます。

本書は2013年に発行された本ですが、いまの日本は、後期高齢者の医療費自己負担割合の増や、年金支給年齢も後ろ倒しについて議論されています。既に出口さんが危惧されていたようになってしまっているように感じられます。多くの人が本書を手にとり、組織を強くし、会社を強くする方法を学ぶとともに、出口さんのメッセージに触れていただきたいと思いご紹介をいたしました。
オススメですよ ♪

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